稲川では、皆瀬川の河岸段丘が皆瀬川の両側に発達し、段丘崖を中心に豊富な湧水が得られます。それらの環境を上手く利用し、稲庭うどんや川連漆器などの産業が栄えました。

【アクセス】

車:湯沢横手道路湯沢ICより15分
電車:JR湯沢駅よりバス20分

【参考URL】

湯沢市観光物産協会(http://akitayuzawa.jp/midokoro-top.html#midokoro2

皆瀬川河岸段丘と稲庭うどん

川が平野を作った後に平野が隆起すると、川は隆起前の高さの場所を流れようとするので、川により地面が削られ段差ができます。そのため、何度か隆起が起こると、階段状の地形ができます。この地形を河岸段丘といいます。
稲川地区には、皆瀬川によって形成された河岸段丘が広がっています。4段の段丘面があることから、過去に4度の隆起が起こったことが分かります。河岸段丘の上では、河川から灌漑用水を引くのが難しく、稲川地区では乾燥に強い小麦が多く栽培されました。この小麦と、この地域の湧水が日本三大うどんの一つ、稲庭うどんを生み出し、現在では地区を代表する伝統産業となっています。

【うどん作り工場見学・体験】

佐藤養助総本店(https://www.sato-yoske.co.jp/shop/head-shop/

稲庭城

稲庭城は、鎌倉時代初期、雄勝郡に入部した小野寺氏の本拠でした。現在の建物は、稲庭地区の歴史と文化に関する展示資料館として、二の丸跡に建てられたものです。城内には稲川地区の歴史と文化に関する品々が展示されています。山頂に位置するため稲川盆地の地形を一望でき、中世の城塞を築くのに適した要地であったと考えられます。

【料金・開館時間など】

湯沢市役所HP『稲庭城』(http://www.city-yuzawa.jp/midokoro03/731.html

川連漆器伝統工芸館

川連漆器の起源は、稲庭城主小野寺氏の家臣が塗った漆の武具と伝えられています。雪の降る冬場は農作業の休閑期であり、また漆器の乾燥が緩やかに行えることから、工芸作業の最盛期にあたります。川連漆器伝統工芸館1階では川連漆器やこけし、2階では歴史資料の展示がされています。漆器の販売や沈金・蒔絵の体験も行われています。

【開館時間など】

湯沢市川連漆器伝統工芸館HP(http://www.kawatsura.or.jp/

広沢寺

広沢寺の前身は前湯寺といい、高松地区にある川原毛地獄の信仰の中心となる寺でしたが、後に三途川に移されました。さらに、室町時代に小野寺氏がその寺院を稲川に移し、広沢寺と改称して一族の寺としました。現在の寺院の建物は江戸時代に再建されたものです。すぐ側には「閑居清水(かんきょしず)」という湧水があり、江戸時代の広沢寺の和尚が庵を結んだと伝えられています。

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