稲川地区は、皆瀬川流域の河岸段丘に沿って町が形成されています。かつてこの地を治めていた小野寺氏の残した歴史と文化が根付いており、川連漆器や稲庭うどんといった伝統産業が盛んです。

皆瀬川河岸段丘

稲川地区には、皆瀬川によって形成された河岸段丘が広がっています。川が運んだ土砂が堆積して平野ができると、水の流れは弱まります。その後、周辺が隆起すると再び川の勢いが増し、川床を削り取ります。これが繰り返され、階段状の地形(河岸段丘)が形成されます。稲川地区には4段の段丘面があることから、過去に4度の隆起が起こったことが分かります。河岸段丘の上では、河川から灌漑用水を引くのが難しく、稲川地区では乾燥に強い小麦が多く栽培されました。これが日本三大うどんの一つ、稲庭うどんを生み出し、現在では地区を代表する伝統産業となっています。

稲庭城

稲庭城は、皆瀬川の東側、稲庭の町並みの南端にあり、標高約350mの山の頂上に建っています。鎌倉時代初期、小野寺氏は雄勝郡に入部して稲庭城を築き、ここを本拠としました。現在の稲庭城は、中世稲庭城の二の丸跡に建てられたもので、稲川地区の歴史と文化に関する品々が展示されています。山頂に位置するため遠くまで見渡すことができ、中世の城塞を築くのに適した要地であったと考えられます。

川連漆器伝統工芸館

川連漆器の歴史は古く、約800年前(鎌倉時代)に稲庭城主小野寺氏が、家臣の内職として武具に漆を塗らせたことから、その技術が広まったと伝えられています。川連漆器伝統工芸館では、1階で川連漆器やこけしなどが展示、販売されているほか、2階は歴史資料館となっており、沈金・蒔絵の体験教室も行われています。

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