令和2年度秋田県ジオパーク研究助成事業の採択学術研究について

2020年07月03日

秋田県ジオパーク連絡協議会(八峰白神ジオパーク/男鹿半島・大潟ジオパーク/ゆざわジオパーク/鳥海山・飛島ジオパーク)では、県内のジオパークにおける地域基礎研究の底上げを目的に研究助成事業を行っております。令和2年度に採択された学術研究を紹介します。

 

【秋田県ジオパーク研究助成事業とは】

 

学術的な面から地域の価値を創出し、学術資料の蓄積と情報発信を図り、地域資源や地域の魅力の再発見に結びつけるため、学生・研究者・教員等に対し研究費用の助成を行います。

 

 

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<研究の名称>

 

鳥海山矢島口5合目祓川の低温湧水に関する研究

 

<氏名(所属)>

 

秋田地学教育学会 板垣 直俊

 

<研究の目的・内容>

 

鳥海山・飛島ジオパークのジオサイト「竜ヶ原湿原」の水源となっている鳥海山矢島口5合目祓川の湧水は、昨年、湧水の調査をしたところ極めて低い水温の測定値を得た。祓川の湧水が低温である要因について、湧水の継続的な水温測定と湧水周辺の地形学的調査を行い解明していく。

 

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<研究の名称>

 

鳥海山の亜高山草原土の土壌特性の解明

 

<氏名(所属)>

 

筑波大学大学院 生命地球科学研究群 山岳科学学位プログラム 小林 耕野

 

<研究の目的・内容>

 

鳥海山の森林限界は、亜高山帯針葉樹林を上限としており、高山植生が特有の景観を形成していることで知らされている。一方、それらの景観を決定づけることが予想される土壌についての調査が不足しており、そのことは、鳥海山の貴重な高山植生を理解する上での問題となる。本研究では、鳥海山における亜高山草原土壌の特性を評価し、対象地域の保全生態学的な価値の向上を図ることを目的とする。

 

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<研究の名称>

 

DNA解析によるトビシマカンゾウと鳥海山・男鹿半島等のニッコウキスゲの遺伝的関係の解明

 

<氏名(所属)>

 

山形大学農学部 笹沼 恒男

 

<研究の目的・内容>

 

種分化を含む生物の進化史や地域資源の価値を明らかにする目的で、東北各地に自生する山岳性・海岸性のゼンテイカ類の遺伝的関係と多様性の解明を行ってきた。これまでの研究で①飛島と佐渡のトビシマカンゾウは遺伝的に多様であり、なおかつニッコウキスゲの同一種内の変種である可能性が高いこと、②鳥海山におけるニッコウキスゲで高い多様性があったことを明らかにした。一方で、一部の地域でサンプル数が足りておらず、不明瞭な点が残っている。そこで本研究ではサンプル数の拡大を目指した上で、ゼンテイカ類の遺伝的位置付けのさらなる解明を行う。

 

 

※研究の目的、内容については研究助成金交付申請書からの抜粋です。

 

※本研究の成果概要は令和3年2月末日までに秋田県ジオパーク連絡協議会へ示されます。